妊娠中の栄養について
食生活の欧米化により妊婦さんの栄養状態も最近では大きく変化してきています。摂取カロリーと動物性脂肪摂取の増加により肥満の頻度が多くなると同時に妊娠中の合併症も変化し高血圧、糖尿病などの生活習慣病が目立ってきております。特に肥満妊婦さんにおいては妊娠中毒症の合併や分娩時の異常が目立ち帝王切開の適応率が増加します。
 
肥満度度:BMI(Body Mass Index)= 体重(Kg)/身長(m)2
体脂肪とよく相関するので使われます
 
日本女性の理想体重(非妊娠時)BMI=22 (24以上=肥満とされています)
   妊娠時の体重増加
子宮内の増加 胎児3.2Kg 胎盤0.5Kg 羊水0.35Kg 4.05Kg
母体側の増加 母体循環血液量 細胞外液量 子宮や乳房重量 約3.25Kg
合計   +7.25Kg
   それ以外が母体脂肪の増加で、およそ全体重増加の平均は8.8Kg が通常
   の体重増加と考えられます。(肥満傾向の方は5Kg位までとしましょう)
  
  当クリニックの栄養指導
妊娠初期の個人栄養指導:栄養士による個人に合った個別指導を行います。
 マタニティ・クッキング:実際に栄養士と共にクッキングの上、試食します。
         (カロリー制限クラス・貧血食クラス・減塩食クラス)
妊娠中は各妊娠時期に合った栄養の取り方があります。
お母様の嗜好で食事を摂るのはいけません。お腹の赤ちゃんに合わせましょう。
 
  妊娠初期の栄養
悪阻が終われば、妊娠4ヶ月頃になります。胎盤が形成され血液の需要が急増します。
鉄分・ビタミンの豊富な野菜、海草類などを積極的に摂取しましょう。
 
  妊娠中期の栄養
妊娠5ヶ月を過ぎると胎児の体の骨格が出来上がってくるのでカルシウムやタンパク質が必要で、カルシウムの多い小魚そして良質のタンパク質としてお豆腐やお魚、牛乳(低脂肪)などが良いと思われます。しかしこの時期の注意は、食欲が急に増し、カロリーの摂りすぎる事です。特に糖分の多い果物や間食類です。
一週間に数回は体重を量りましょう。
(妊娠24週の胎児でも1Kgもありません。)
 
  妊娠後半の栄養
7ヶ月以降になると胎児の成長が急速に進んで来ますバランスの取れた食事に心がけましょう。そして妊娠後半は色んな合併症が出やすい頃です。特に妊娠中毒症は胎児や妊婦さんにとって最も恐い病気です。カロリーの摂りすぎ、塩分の摂りすぎには注意しましょう。
特に前回の妊娠で妊娠中毒症を経験された方や以前に腎臓疾患をされたことがある方、また高血圧の病歴のある方は特に注意が必要です。